池上駅前城南歯科

痛みはあるの?インプラント手術の流れと注意点

インプラント図解イメージ

東京都大田区東急池上駅前にある池上駅前城南歯科の院長、矢端恆秋です。今回は、「痛みはあるの?インプラント手術の流れと注意点」についてお話をしていきます。

インプラント治療という言葉を聞くと、「手術は痛そう」「怖い」「失敗したらどうしよう」といった不安が真っ先に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。実際、インプラントは外科的な処置を伴うため、気になる点が多い治療であることは事実です。一方で、現在の医療技術の進歩により、痛みや負担を最小限に抑えながら安全に行える治療にもなっています。

今回は、インプラント手術は本当に痛いのかという疑問から、実際の手術の流れ、そして治療を受けるうえで知っておいていただきたい注意点までを、できるだけ分かりやすくご説明していきます。

目次
1 インプラント手術と「痛み」への正しい理解
2 手術前に行われる準備と安全確認の流れ
3 実際のインプラント手術はどのように進むのか
4 手術後の痛みと日常生活で気をつけたいこと
5 安心してインプラント治療を受けるために大切な考え方

インプラント手術と「痛み」への正しい理解

インプラント手術に対する不安の中で、最も多いのが「どのくらい痛いのか」という疑問です。

結論からお伝えすると、手術中の痛みはほとんど感じないケースが大半です。これは、インプラント手術が十分な局所麻酔のもとで行われるためです。麻酔がしっかりと効いた状態では、ドリルなどの器具を使用していても、痛みとして感じることはほとんどありません。もちろん、音や振動に対する不安感は残る場合がありますが、鋭い痛みを感じることは通常ありません。

一方で、手術後に麻酔が切れたあとには、軽い痛みや違和感、腫れを感じることがあります。ただし、この痛みも多くの場合は数日以内に落ち着き、処方される痛み止めで十分にコントロールできる程度です。

インプラント手術の痛みは、「手術中よりも術後の方が多少出やすいが、それも一時的なもの」というのが実際のイメージに近いといえるでしょう。過度に恐れる必要はありませんが、痛みが全くゼロになる治療でもないという点を、正しく理解しておくことが大切です。

手術前に行われる準備と安全確認の流れ

インプラント治療は、いきなり手術を行うものではありません。まず最初に行われるのが、現在のお口の中の状態や全身の健康状態を詳しく確認するための検査です。レントゲン撮影や三次元的に顎の骨の状態を把握できる検査を行い、骨の厚みや神経、血管の位置などを確認します。

これにより、インプラントを安全に埋入できるかどうか、どの位置にどの深さで入れるのが最適かを事前に細かく計画します。この準備の段階が、インプラント治療の安全性を大きく左右するといっても過言ではありません。

また、糖尿病や高血圧などの持病がある方の場合は、内科の主治医と連携を取りながら治療計画を立てることもあります。こうした事前の準備をしっかりと行うことで、手術中や手術後のトラブルのリスクを大きく下げることができます。インプラント治療は「高度な技術が必要な治療」であると同時に、「十分な準備によって安全性が高まる治療」でもあるのです。

実際のインプラント手術はどのように進むのか

インプラント手術当日は、まず体調の最終確認から始まります。そのうえで局所麻酔を行い、痛みが十分に抑えられていることを確認してから処置が進められます。歯ぐきを小さく開き、顎の骨にインプラント体を埋め込むためのスペースを作り、そこに人工歯根となるインプラントを慎重に埋入します。この間、患者さんが感じるのは振動や圧迫感が中心で、鋭い痛みを感じることはほとんどありません。埋入が終わると、歯ぐきを丁寧に縫合し、手術は終了となります。

手術時間は埋入する本数や症例によって異なりますが、多くの場合は一時間前後で終わるケースが一般的です。インプラントを埋めた直後は、すぐに人工の歯が入るわけではなく、顎の骨とインプラントがしっかりと結合するまでの待機期間が必要になります。この期間を経て、土台と上部構造と呼ばれる人工歯を装着することで、初めて噛める状態になります。手術そのものは短時間でも、その後の治癒の過程を含めてインプラント治療は進んでいくのです。

手術後の痛みと日常生活で気をつけたいこと

インプラント手術後は、個人差はあるものの、多少の痛みや腫れ、出血が見られることがあります。これらの多くは体の自然な反応であり、時間の経過とともに少しずつ落ち着いていきます。

手術当日は、麻酔が切れてくるタイミングで痛みを感じ始めることがありますが、処方された痛み止めを適切に使用することで、日常生活に支障が出るほどの痛みになることは多くありません。ただし、術後すぐの激しい運動や入浴、飲酒などは、腫れや出血を助長する原因となるため注意が必要です。

また、傷口の部分を舌や指で触ってしまうと、細菌感染のリスクが高まりますので、できるだけ刺激を与えないようにすることも重要です。食事についても、術後しばらくは硬いものや熱すぎるものを避け、反対側で噛むなどの工夫が必要になります。

これらの注意点を守ることで、治癒はよりスムーズに進み、結果として手術後のトラブルを防ぐことにつながります。

安心してインプラント治療を受けるために大切な考え方

インプラント治療は、失った歯の機能を回復し、自然に近い噛み心地を取り戻せる優れた治療法です。しかし、外科的な処置を伴う以上、不安や緊張を感じるのは当然のことでもあります。

大切なのは、その不安を曖昧なままにせず、納得できるまで説明を受けたうえで治療に臨むことです。治療の流れ、予想される痛み、費用、リスク、そして手術後の生活までを総合的に理解しておくことで、精神的な負担は大きく軽減されます。

池上駅前城南歯科では、インプラント治療に対して不安を抱える方が安心してご相談いただけるよう、治療前のカウンセリングを大切にしています。患者さん一人ひとりの状況やご希望を丁寧に伺い、その方にとって最適な治療の選択肢を一緒に考えていくことを重視しています。

インプラント治療は、医師と患者さんが信頼関係を築きながら進めていく治療です。その土台となるのが、正しい情報と十分な理解であると私は考えています。

歯科医師 院長 矢端 恆秋
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