2024.03.27
親知らず治療:基礎知識から安全な対処方法まで
東京都大田区東急池上駅前にある池上駅前城南歯科の院長の矢端 恆秋です。
「親知らずのトラブル」と一口に言っても、その内容は多岐にわたります。痛みがある場合もあれば、ない場合もありますし、見えている親知らずもあれば、歯茎の中に隠れているものもあります。このブログでは、親知らず治療について基礎知識から、安全な対処方法、身体的・経済的・精神的なメリットとデメリット、治療期間や料金についても触れていきます。
目次
1. 親知らずとは?
2. 親知らずの一般的な問題
3. 親知らず治療の基本
4. 治療のメリットとデメリット
5. 治療期間と費用
6. まとめ
1. 親知らずとは?
親知らずは、一般的に人の一番奥に生えてくる第三大臼歯を指します。大人になる過程で生えてくるため、この名前がつきました。しかし、その位置が原因で、他の歯と比べてトラブルに見舞われやすいのも事実です。位置が奥であるため、日々のブラッシングでは清掃が難しく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、正しい位置で生えてこなかった場合、他の歯を圧迫して歯並びを悪くすることもあります。
2. 親知らずの一般的な問題
親知らずが原因で起こりうる問題は様々です。最も一般的なのは、炎症や感染を引き起こす「親知らず周囲炎」です。これは、部分的に生えた親知らず(部分埋伏歯)の周囲の歯茎が炎症を起こし、腫れや痛みを引き起こす状態を指します。さらに、正しく生えてこない「埋伏歯」は、他の歯への圧迫や顎の骨へのダメージを引き起こす可能性があります。
3. 親知らず治療の基本
親知らずの治療方法は、その状態や問題に応じて異なります。常に選択されるのは、親知らずの抜歯です。これは、特に炎症を繰り返したり、他の歯に悪影響を与えたりしている場合に適用されます。抜歯は局所麻酔下で行われ、状態によっては歯茎を切開し、親知らずを取り出す手術が必要な場合もあります。また、感染が広がっている場合は、抗生物質の処方が先行することもあります。
4. 治療のメリットとデメリット
親知らずの治療には、明確なメリットがあります。最も大きなものは、慢性的な痛みや不快感からの解放、他の歯や顎への悪影響を防ぎ、全体の歯の健康を保つことです。しかし、抜歯手術後は一時的な腫れや痛みが発生したり、稀に神経を傷つけるリスクもあります。経済的な面では、治療費用がかかりますが、長期的な観点から見れば、他の歯のトラブルを未然に防ぐことで、より高額な治療費用を削減することにも繋がります。
5. 治療期間と費用
親知らずの抜歯手術は、通常、1回の診療で完了します。ただし、複数の親知らずを同時に抜歯する場合や、複雑な抜歯が必要な場合は、数回に分けて行うこともあります。手術後の回復期間は個人差がありますが、一般的には1週間から2週間程度です。費用に関しては、抜歯1本あたり数千円から数万円程度が目安ですが、症状や治療内容によって変動します。公的医療保険が適用される場合もあるため、事前に治療計画と見積もりをしっかりと確認しましょう。
6. まとめ
親知らず治療は、その位置や状態によっては複雑になることがありますが、適切な対処を行うことで、慢性的な痛みや他の歯の健康を守ることができます。メリットとデメリットを理解し、医師と十分に相談しながら、最適な治療法を選択していくことが重要です。また、治療費用や期間もしっかりと確認し、準備をしておくことが望ましいです。安全で確実な治療を受けるためにも、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。