むし歯治療の基本は、むし歯の部分を削ってその部分を何かで補うことです。
その素材には多数あります。保険診療でもある程度の見栄えに仕上げられますが、自由診療の素材であれば、さらに天然の歯とほぼ同じ質感にまで再現することも可能です。
その素材には多数あります。保険診療でもある程度の見栄えに仕上げられますが、自由診療の素材であれば、さらに天然の歯とほぼ同じ質感にまで再現することも可能です。
1、保険診療の場合
ただ、保険診療は使える素材に制限があり、治療費も決まっているため、治療内容はある一定のしばりがあります。
1)銀歯(銀合金・
金銀パラジウム合金)
保険で使う金属といえば、金銀パラジウム合金、通称「金パラ」という合金です。銀が一番多く含まれ、その他多数の金属が含まれますが、メーカーが異なってもほぼ成分は同じです。
金属アレルギーのある方には金パラの中のどの金属にアレルギーを示すのかを皮膚科で検査する必要があります。
保険治療で使える素材の中では一番強度があるのですが、銀色ですので、会話などの際に見える部分には使いにくく、奥歯の被せ物、もしくは前歯の土台の部分に使います。
2)コンポジットレジン
(CR:白いプラスチック)
虫歯を削って埋める際、小さな虫歯の場合は、歯の色に近い素材である「レジン」という素材を使います。ドロっとしたペースト状のものを流し込んでおおよその形を作り、専用の青い光を数秒間あてて固めた後、形を修正したり、バリを削ったりした後に表面を磨きます。
メリットとしては扱いやすいこと、色が豊富にあるので、時間をかければ歯とほぼ同じ色調の再現が可能なことがあります。
しかし強度が金属ほどではなく、保険診療は治療費が決まっているので、時間や種類をそう多くは使えず、出来栄えにこだわるなら自由診療になる、というデメリットがあります。
3)CAD/CAM冠
(キャド/キャムかん)
白いかぶせ物です。以前は保険適用外でしたが、2020年9月には前歯から第一大臼歯までの範囲でCAD/CAM冠が保険適用となりました。CAD/CAM冠はハイブリッド・セラミックのブロックから目的の被せ物をコンピュータで作成します。
従来のプラスチック歯よりも強度があり、見た目も自然な歯に近づきます。
金属を使用しないため、金属アレルギーの方にも使えます。
プラスチックの歯と比べると汚れがつきにくいため、清潔で虫歯の予防になります。
一方、強い力がかかると割れることがあり、その場合は再作製になります。
また接着が難しい素材ですので、金属の歯よりも外れやすい点があります。
ただし、破損が無ければ、またつけなおすことができます。